2015年に全国の医療機関での医療事故の報告件数は3,654件となっており、前年の3,194から460件増加しました。報告義務のある医療機関からの報告件数は2005年の1,114件から3,374件と約3倍増加しています。任意参加の医療機関数は過去10年間で283施設から743施設に増えたのですが、医療事故件数は151件から280件にとどまっています。合計で2015年に全国の医療機関で起きた医療事故件数は報告義務対象医療機関で、3,374件、任意の医療機関での280件とで合計3,654で、年単位で集計をはじめた2005年以降最多となっています。件数が増加したことについては「再発を防ぐため報告の意識が定着してきた」と考えられます。2015年10月には国内全ての医療機関、助産所(約18万施設)を対象にした「患者の予期せぬ死亡事例」が起きた場合には第三者機関への届け出と、院内調査を義務づけた医療事故調査制度がスタートしました。法令に基づき報告が義務づけられている大学病院や国立病院機構の病院は243施設で3,374件の医療事故の報告があり、その中死亡事例は306件(9、1%)、酒害が残る可能性が高い事例は324件(9、6%)でした。報告の内容で最も多かったのは患者の転倒など療養上の世話に関する事例が36、4%、治療や処置に関する事例は30、2%と続いています。任意で参加する医療機関での事故報告は280件となっていますが、報告義務のある医療機関との差が大きいとして積極的な報告が求められています。