人は病気を患ったとき、またはそうではないかと思ったとき、とても不安になるものです。それはその人それだけではなく、家族、知人、友人、そういったその人を取り囲む人たちすべてが、そう思うでしょう。
そしておのずから、もしくは周囲の人間に促されて、病院へ赴きます。けれどその結果、なんだか自分でも、そして周囲の人間にも、何かしっくりこない不安な病名が告げられたとします。
そしてその「何かしっくりこない」病名に基づいた「治療方針」にのっとって治療が進みます。自分でも、家族も周囲の人間も、その治療方針に疑念を抱くようになってしまったら、不安を感じたら、どうすべきなのでしょうか。
例えばその「何かしっくりこない」病名に不安をかんじたまま、その治療方針にのっとって、治療を進める。それがもし最悪な事態を招くことになったら。それらを疑う人間が、家族、周囲の人間だけではなく、病気である本人そのものが、不安を感じたら。
医療ミス予防、転院も一つの方法ではないでしょうか。病気であること。それだけでその本人も家族、周囲の人間みな不安を感じるものです。それなのにその一つの病院の治療方針のみにのっとって、治療を進めていくということは、リスクも高いですし、ただでさえ病を患い、不安を感じていさなか、さらにその不安感は増大してしまうでしょう。
リスクと不安を抱え、闘病生活をするということ。これは非常に心の負担になるでしょう。そして周囲の人間、そして家族、もちろん本人も、その不安やリスクを払しょくさせるためにも、転院という行動をとるのも一つの手段です。
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医療ミス予防 医者任せはダメ!
医療ミスを予防するための対策には色々なものがあり、中には自分たちでも出来る予防対策がいくつかあります。その中でも特に重要とされているのが、自分たちで治療や病気に関して知る事をせずに全て医者任せにしてしまうことを防ぐと言うものです。多くの人たちは医療知識が乏しいため病気や治療に関しての説明を聴いてもわからないことが多く、わからないままにとりあえず医師や病院の言うとおりにしておけばいいと任せてしまいます。
ですがそもそも病気の治療は医者がやるものではなく、治療を受ける自分たち自身でも真剣に取り組まなければいけない問題です。そのためよくわからないままではその治療方法が正しいのかどうか、自分たちに合っているのかどうかを判断することすらできません。その結果医療ミスなどが起きてしまった場合、半分は自分たちの怠慢が招いてしまったことなのだから医者や病院ばかりを責めることはできなくなってしまいます。
そのため医者と共同で治療に向き合うと言う意識を持って治療を行っていく必要があり、どんなに専門用語で説明をされたとしても分からない部分を確認しながら理解していくことが大切です。そのためにもまずは説明はしっかりと聞き、少しでも不安要素があるのであればセカンドオピニオンなどの制度を利用しながら自分たちがその治療を受けていいのかどうかを含めてその病院・医師に治療してもらっていいのかどうかを検討することが重要な医療ミス予防となっているのです。
医療ミス予防 まずは病院選びから
テレビなどで医療ミスが報道されるたびに多くの人が考えるのが、自分が病気をしてしまった時にかかる病院は医療ミスに対してしっかり予防が出来ているのだろうか?という不安です。誰でも医療ミスの犠牲になりたくはないですから、当然医療ミス対策をしっかりしているところや医療ミスが少ない病院を選びたいと考えるのが普通です。
そんな医療ミス予防を目的とした病院選びのポイントとしては、事前にかかる病院に問い合わせてはいくつかのポイントをしっかり確認しておくと言うところが重要になります。そうすることによって事前に選択の幅を広げることができますし、医療ミス対策をしていないと判断される病院を除外することができるので安全に病院選びをすることができます。
では問い合わせるポイントとはどこなのかと言うと、まずカルテの閲覧が可能であるかどうかと言うところです。これは患者側の権利であり、病院側は通常であれば求められたカルテを開示しなくてはいけないようになっています。そしてカルテを確認できるということは医療ミスに対しての意識も高いと判断できるので、まず確認しておきたいポイントの一つです。そしてもうひとつが医療事故防止対策しているかどうかというところです。これは病院内部での対策なので問い合わせをしても返答がないという場合もあるのですが、医療事故の防止対策に対する姿勢を確認することが出来る質問なので出来る限り返答を求めておいた方がいいポイントの一つです。
病院がカルテを見せてくれない!そういうことって普通あるの?
厚生労働省の調査(2015年12月~2016年1月)により、日本全国医療機関利用者のうち約4割以上の患者が「カルテの開示は義務である」ということを知らない、という結果が出ています。この調査はここ半年以内の間に入院・通院をした事実のある20代以上の男女五千人を対象にし、回答率100%のものです。
実際にカルテの開示を希望したことがある患者は1割未満という結果からも「カルテ開示を求めることが出来る」という患者の権利について、世間一般的には認識不足であるということが分かりました。
カルテとは医療機関において自分の診断された疾病名・治療内容・処方された薬などといった診察履歴・医療情報が記録されているものであり、個人情報としての保険証の内容も記載されています。扱いを非常に注意しなければならないものであり、その保存期間は医師法により五年間と義務付けられています。2005年4月1日に施行された個人情報保護法により、誰でも自分のカルテ開示を法律にのっとり求めることが出来るようになっています。すべての医療機関は患者から請求があった場合は、原則的には診療記録を開示しなければなりません。
但し、開示を拒否されるケースも実際にはあります。拒否されるケースとして、「診療情報の提供等に関するガイドライン」にのっとり、以下三点に含まれるケースが考えられます。カルテ開示が第三者の利益を害する恐れがある場合、カルテ開示により患者本人の心身状況を著しく損なう恐れがある場合、カルテ開示を不適当とする相当な理由がある場合、です。
また、プライバシー保護により、患者本人の同意がなければカルテの開示は原則としてなされません。
医療訴訟の勝率ってどのくらい?
医療訴訟とは簡単に言ってしまえば医療ミスに対して患者やその家族、亡くなってしまっている場合にはその遺族などが病院などの医療機関を相手にとって起こす訴訟の総称です。一般的に医療訴訟の勝率と言うのはそれほど高くないとされており、費用ばかりがかかって勝訴してもメリットがないとされているのですが実際にはどのようになっているのでしょうか。
最新のデータによると平成22年度のデータで20.6パーセントとなっており、これは過去のデータなどと比較すると減少傾向にあるとされています。またそれ以前のデータなども確認してみると徐々に勝率が下がっていることが分かりますし、訴訟を起こすケース自体が減少傾向になっているという結果が出ています。
これはどういうことなのかというと、まず裁判を起こすためには弁護士を雇わなくてはいけないのですが医療訴訟に関しては弁護士側も専門知識が必要となってくるためなかなか専門知識を持っている弁護士がいないという実情がひとつの原因となっているのではないかとされています。また裁判所側に関しても被害者の勝率が上がってしまうとそれだけ医療ミスに対しての訴訟の敷居が低くなりやすくなってしまうので、医療現場が萎縮してしまい医療崩壊に繋がってしまうのではないかと言う懸念があるとされています。そのためよほどの医療ミスの証拠がない限りは医療機関側に有利になるようにされていると考えられているので、勝率が低くなっていると言う部分もあるようです。
看護師の医療ミスは主治医の責任になるの?
医療機関での些細な医療ミスの多くは医師ではなく看護師が起こすことが多いとされているのですが、このような看護師の医療ミスに関しての責任は主治医が背負うことになるのでしょうか。
これに関しては学会でも色々な議論がされているのですが現時点での判断として、まず看護師が医療ミスをしてしまったとしても看護師が責任を負う・被告となることはないとされています。これは看護師はあくまでも主治医の指示に従って診療の補助を行っていると言う立場になるためであり、患者に対して起きてしまった医療ミスに関しての責任は主治医にあるとされています。ただしこれは指示監督賞の過失の場合であり、医師の履行補助者としての責任によって診療契約に基づく責任を負うことになるという民法上の表記があるために起きるものだとされています。
そのためそれ以外の医療ミスに関しては場合によっては主治医ではなく医療機関そのものが責任を負うという事もありますし、看護師も被告として責任を問われる場合があります。ですが基本的に看護師は主治医の指示に従って患者に対して看護行為や医療行為を行っているということになるので、不法行為による医療ミスでない場合はそのほとんどは主治医もしくは医療機関が責任を負うものであるということになります。
だからと言って看護師は責任を感じなくていいというわけではないですし、主治医も常に看護師から報告を受けておくことが重要であると言われています。
医療ミスの訴訟中に本人が亡くなってしまった。賠償請求は引き継げるもの?
医療事故が原因で病状が悪化したり、余分な治療が必要になった場合は、加害者は損害賠償責任を負い、被害者は不法行為責任に基づく損害賠償請求権、精神的苦痛に対する慰謝料請求権を行使することができます。そして訴訟を行っている途中で本人がなくなってしまった場合は、相続人であれば請求権を引き継ぐことができます。それは遺族の保護のためです。
相続が発生するとき、相続の対象になるのは目に見える物だけでなく、目に見えない権利も含まれます。損害賠償請求権も権利であるので相続の対象になります。
かつてはこの点について法律上の論争がありました。当事者が死亡した時点で請求権は消滅し、相続されないという説もあったのです。しかしこのような議論は現実離れしており、医療ミスの被害を受けた遺族の保護の必要性を満たすことができません。また、亡くなっていない被害者は賠償請求権を持ち、すでに亡くなった被害者は請求権を持たないというのでは不公平が生じてしまいます。そこで現在では請求権は存在し、相続の対象にもなるというのが定説です。
また精神的苦痛に対する慰謝料請求権も存在し、相続人であれば引き継ぐことができます。
なお、損害賠償請求権、慰謝料請求権ともに相続の対象ですから、相続人が複数いる場合には分割することになります。この場合は遺言の有無に関係なく、総額を法定相続人が各自の相続分に従って取得することになります。
以上のように、医療ミスの訴訟で本人がなくなった場合、遺族保護と被害者間の公平の観点から、賠償請求権は相続することができるというのが定説です。
医療ミスの弁護士費用って医療側に請求できるもの
医療ミスが原因となった費用の場合、そのすべてを医療側に請求することは難しいことです。
そもそも、医療事故であるかの判断や認定が難しいからです。
一口に「ミス」といってもその内容は様々です。
ミスといえば過失となり、重過失であるかそうでないかによって責任の範囲や重大さも変わってきます。
もし、その行為が故意であるならば、それはミスではなく犯罪行為になる可能性もあります。
更に言うと、医療ミスがあった場合でも、その損害(生命や身体への影響)との因果関係がどうであったのかも問われます。
こういったことが、医療ミスの認定を難しくしている原因です。
それでは、医療ミスが原因となって弁護士に依頼したとき、弁護士費用は医療側に請求できるのでしょうか。
現在の日本では、仮に裁判で勝訴した場合でも弁護士費用を相手に負担させることまで保証していません。
つまり、弁護士費用は被害者側の自己負担ということになります。
しかしながら、支払を命じる判決が出る可能性もありますので、制度云々というよりも、過失の度合いによって判断されることもあるでしょう。
医療ミスで医療側と争う場合、損害賠償請求となりますので、弁護士費用を支払わせるというよりも損害を認めさせてより多くの賠償金を勝ち取ることが弁護士の役割となります。
賠償金を多く勝ち取ることができれば、弁護士費用の負担も減るからです。
医療ミスの認定は難しいと言われています。
医療に精通した弁護士でなければ対応は難しいと言わざるを得ません。
美容整形の医療ミスは実は…
美容整形は高い費用がかかりますが、必ずしも成功するとは限りません。一般的には医療ミスが発生すれば、訴訟を起こすなどして一定の補償を求めます。しかし美容整形の分野では医療ミスに対して泣き寝入りする場合が多いのです。その理由は訴訟する勇気を持てないことにあります。裁判では医療ミスを立証するために、手術の前後でどのように変わったか写真を提出しなければなりません。しかし元々外見にコンプレックスがあって美容整形を受けているので、写真を公の場所に出すのをためらってしまいます。公平な判断を下す裁判官であっても写真を見られたくないと訴訟を起こせない人は多いです。特に女性の場合は豊胸手術での医療ミスに関する訴訟で、写真を男性の裁判官に見られるのを強く拒みます。日本では美容整形に対してあまり寛容ではないので、訴訟を起こすと知った周囲からの好奇の目にも耐えなければなりません。顔が少々崩れても家事や仕事はできると厳しい批判を受けることもあります。このように被害者への風当たりが強い中、訴訟で医療ミスが認められ損害賠償が請求できるようになっても問題は残っています。賠償額は入院や通院した日数を元に計算されるため、日帰り手術で美容整形を受けるとほとんどお金を請求できず治療費に50万円~150万円上乗せされる程度です。賠償金に今後の精神的な苦痛は考慮されないので、受け取れる金額に満足できないまま問題が解決したと見なされることが多いです。
医療過誤の裁判って何が難しいの?
医療過誤の裁判は患者側の勝率が低いという問題があり、その点だけでも難しいものとなっています。
理由としてはいくつかありますが、医療機関側は医療過誤を絶対に認めないわけではなく明らかな過失があった場合には、それを認めて示談に持っていきます。
誰が見ても医療機関側に責任があるようなものは、裁判をするよりも示談にしてしまったほうが双方に負担がありませんから、患者側が有利な状態ではそもそも裁判にならないというものがあります。
そして、裁判に持ち込まれるのは医療過誤になるのかあるいは医療過誤にならないのかという微妙な線引のところで争われるので、医療の知識のない患者側はそれだけでも大きく不利になってしまうものです。
更に裁判では訴える側が相手の過失を証明しなければなりませんが、治療の過程のデータというのは医療機関側がおさえているわけですからそれを正直に開示をしてくれるとは限りません。
あるいはミスが有った部分を記録してないということもありますし、もみ消しをされてしまうということもありえます。
誰かが証言をしてくれれば良いのですが、同じ医療機関で働いている人間同士であればやはり身内の人間をかばうのは自然な流れですから患者側は不利になってしまうのです。
そのため、医療過誤の裁判では患者側の勝率は2割程度となっていて、ほとんどが医療機関側の勝利となってしまうのです。
医療過誤の裁判を起こす場合には、負ける覚悟で起こさなければならないものとなっています。