厚生労働省の調査(2015年12月~2016年1月)により、日本全国医療機関利用者のうち約4割以上の患者が「カルテの開示は義務である」ということを知らない、という結果が出ています。この調査はここ半年以内の間に入院・通院をした事実のある20代以上の男女五千人を対象にし、回答率100%のものです。
実際にカルテの開示を希望したことがある患者は1割未満という結果からも「カルテ開示を求めることが出来る」という患者の権利について、世間一般的には認識不足であるということが分かりました。
カルテとは医療機関において自分の診断された疾病名・治療内容・処方された薬などといった診察履歴・医療情報が記録されているものであり、個人情報としての保険証の内容も記載されています。扱いを非常に注意しなければならないものであり、その保存期間は医師法により五年間と義務付けられています。2005年4月1日に施行された個人情報保護法により、誰でも自分のカルテ開示を法律にのっとり求めることが出来るようになっています。すべての医療機関は患者から請求があった場合は、原則的には診療記録を開示しなければなりません。
但し、開示を拒否されるケースも実際にはあります。拒否されるケースとして、「診療情報の提供等に関するガイドライン」にのっとり、以下三点に含まれるケースが考えられます。カルテ開示が第三者の利益を害する恐れがある場合、カルテ開示により患者本人の心身状況を著しく損なう恐れがある場合、カルテ開示を不適当とする相当な理由がある場合、です。
また、プライバシー保護により、患者本人の同意がなければカルテの開示は原則としてなされません。